7月21日〜25日

今年もトカラ列島の海へ行ってきました。

心配された台風5号は去っていざ出港!しかしフィリピンの横には雲の塊が。。。(その後その塊は台風7号になって我々をせきたてましたが)

そんな訳で今回は予定の日程通りには行きませんでしたが素晴らしいトカラ列島とその海には存分に楽しませてもらいました。

そしてやっぱり

最高の海と島々でした!


7月21日

出発

朝早く羽田空港に集合です。そして鹿児島空港到着後、串木野港へ移動します。昼前に出港して買出しした昼食は船中で。途中2回イルカの大群に会いました。この海域では普通なんですね。

午後4時近くに口永良部島に着きます。まずは体慣らしのダイビングです。北浦という場所ですがキンギョハナダイの大群を上回るほどのハナゴイの大群が舞います。カスミチョウチョウウオが群れ、沖にはイソマグロが通ります。このあたりはなぜかウミヘビが多いのも特徴です。体慣らしの穏やかなポイントと言えなんと生き生きとした水中でしょうか。明日からのトカラ突入が楽しみです。

まずは体慣らし。でも見事なハナゴイの群れです。

1泊目は口永良部島

昨年に続き1泊目は口永良部島です。学校の廃材を利用して民宿のご主人みずからが7年の歳月をかけて立てたという宿は質素ですが快適そのもの。風は吹き抜け、海が一望できます。食事もびっくりするくらいおいしかったです。

もちろん楽しみのひとつである温泉にも行ってきました。昨年も行った寝待温泉はなんでも昨年の台風の被害で湯船がひとつしかなくなったとのことで今回は車で25分ほど走った場所にある「湯向温泉」に行ってきました。当然のように素朴でいいお湯でした。

湯向温泉の外観

こちらは内部

宿にて。海を望みながらくつろいでいます。


7月22日

2日目は激流から

2日目はいよいよトカラ海域に突入です。そしてトカラ入り口とは言えダイバーや釣り人にはビッグポイントであるニヨン礁へ。海は抜群に青く波は静かです。しかし、、海面には潮波がバリバリ立っています。がんばって飛び込みますが潮の上に進むのはかなりの苦労です。頭上にメジロザメが翻りますがこちらは動けません。とりあえず無理はせず陰ですごし浮上です。。

エキジット後はニヨンにいくつかある岩のひとつにたっている灯台に登ってきました。灯台から見る海は引き込まれそうな色です。そしてその海は川の激流下りで見るような状態になっています。(灯台の写真にある海の模様は潮流です。)

そして2ダイブ目は口之島に移動。イソマグロの大群が見られることの多い場所へ。しかし...ここではさらなる潮流の洗礼にあうことになりました。吹き飛ぶは、ひっくり返されるは、動けないは、すっかり玉砕してしまいました。。

そんなわけで写真など撮る余裕があるわけもなく2日目ここまでの海の写真はナシです。

今回は潮流の速いトカラでもとりわけ潮流が速かったようです。やはりトカラ恐るべしです。

3ダイブ目は気を取り直して「赤の立神」へ潜りました。立神という割には静かでリラックスできるポイントです。ウメイロモドキの群れやサンゴ群生など。やっと普通のダイビングを堪能できました。

いくつもの岩が点在する平瀬(ニヨン)の灯台に登りました。

灯台直下は急な階段が。まわりはすごい海の色です。

さすがトカラ、潮流は当たり前です。

2泊目は中之島です。

中之島の中の字はトカラ列島の中の中心と言う意味でしょうか。(間違っていたらすみません)だからといって都会っぽさはミジンもありません。昨年は山の方でしたが今年は海岸沿いの旅館に泊まりました。なんと新築エアコン付き。

温泉は港に近いほうが西区温泉、ここは昨年にも行きました。今年は宿に近く港からは少し遠い(と言っても徒歩15分くらい)東区温泉に行きました。トカラの島々の温泉はほとんど無人ですがここの島では入り口に封筒とポスト?みたいのがあって名前を書いて中に協力金と言うのか寄付と言うのかのお金を入れると後日名前を書いた札を貼ってくれます。以前に来たときの自分たちの名前を見つけるとうれしくなります。

中之島 東温泉は海岸沿いにあります。降りてゆくと男女別の入り口があります。

内部はこんな感じ。なんの飾り気もありません。こんなのがリラックスできるのです。

中之島の東区温泉には来た事がないと思っていましたが平成12年の寄付に名前がありました。そういえば...そうだったような... ボケてるなぁ


7月23日

興奮!臥蛇島 木場の立神

前日の激流続きと台風発生でどうなることやらといった気分のクルーズ3日目。今回のクルーズの予定では一番南に位置する悪石島まで行けるか怪しくなってきました。ならば、トカラ列島の象徴のひとつでもある臥蛇島(とくに木場の立神岩)に行っておこうということになりました。

気になった潮流も強くなくおあつらえ向きのレベルです。エントリーすると水温は28〜29℃、水はさらに青いです。

そしてエントリーから5分ほどして彼(彼女?)がやってきました。後方から大きなシルエットが。はじめはなんと大きなサメだと思いましたがあの独特の頭のシルエットがジンベエザメであることをおしえてくれました。ジンベエにしては小さめで3〜4mといったところでしょうか。。

間違いなく誰の頭の中にもこのような遭遇は予測されていなかったでしょう。自分よりはるかに大きい野性生物に会えるなんてダイビングをしていて良かったと思える瞬間でした。

その後、ギンガメアジの大群やウメイロモドキの群れを見たりしていた後半にまたやってきてくれました。なんと愛想のいいジンベエなんでしょうね。

このダイビング後のみんなのいい顔をしていることといったら!!

3ダイブ目は中之島の草瀬へ。水は臥蛇からは多少落ちたものの入り組んだドロップオフとそこに群れるウメイロモドキやテングハギモドキ、そしてカラフルな腔腸類が楽しめました。

素晴らしい遭遇のひととき! 撮影 大井良一

現れた時は数匹のロウニンアジを引き連れていました。  R.Ooi

人喰いジンベエに襲われている図  もちろんそんなわけではありませんが。  R.Ooi

いちど去ってまた後半にやってきました。ありがとう!

ギンガメアジの大群 臥蛇木場の立神にて 

こちらもギンガメアジ 臥蛇木場の立神にて

最高のダイビングのあとは臥蛇 木場の立神岩をバックに記念撮影。

トカラの青には溶けてしまいそうでした。

3泊目は口之島

予定では3泊目は悪石島のはずだったのですが台風北上で南に向かうのは断念です。すこしずつ戻ることにして口之島に入りました。

まだ海はベタ凪、天気も上々です。しかし変化は突然やってくることでしょう。荒れてしまってはしんどいばかりなので北上開始です。台風接近の中でもこのような穏かなコンディションの中で過ごせたのはラッキーといえます。

口之島の温泉は港から遠いので昨年は行きませんでしたが今年は温泉に行ってきました!車で山道を20〜30分程走ります。途中見える景色は抜群です。

口之島は日本でここだけという野生牛(野生化したもの)が生息するということで現れたらどうしよう...などとも考えながらトコトコ走りました。

山道を走って到着した温泉は「セランマ温泉センター」名前はやけに立派です。建物の中は座敷があったり給湯室があったりと思いのほか近代的です。しかし基本的にお湯は入っていないので到着後に自分で入れます。その間に裏にある露天風呂へ。ここは小川の途中をせき止めたかのような温泉です。うーんワイルド!

セランマ温泉センターの外観

裏には露天風呂。ワイルド!

水着でみんなで入りました。


7月24日

台風から逃げて帰る途中にまだ海は静かな湯瀬に潜りました。

4日目、口之島での朝は海は静かでした。しかし見る見る風が吹き始めました。出港する朝7:30頃にはそれなりの波になっていました。

できればリベンジと考えていた口之島のイソマグロのポイントはまだ潮が速く、やはりリベンジしたかったニヨンはもう荒れています。あとはとにかく北上です。

しかし帰りの途中にある湯瀬は静かです。イワシ恒例の南九州ツアーでお馴染みの湯瀬です。ここで潜ることに。湯瀬はトカラ海域ではないとは言え素晴らしいポイントです。こんな場所が沖縄であったら超ビッグネームポイントになっているんでしょうね。それだけのポテンシャルです。でも有名にならなくて結構です。。

エントリーするとギンガメアジが根を覆い渦巻いています。なぜかその後脱兎のごとく逃げて行きましたがイソマグロや大きなカンパチも通ります。ムレハタタテダイの大群が舞いオキアジの大群が泳ぎます。根の上ではメジナやニザダイがひるがえっています。

この湯瀬が今回のクルーズのラストダイブになりましたが素晴らしい1本となりました。

メジナ、ニザダイが舞います。

根につかまって光景を見ています

ムレハタタテダイ大群 M.I

よく動いてきれいな群れです。

オキアジの大群とダイバー 

オキアジの大群に接近 M.I

24日の夕方には串木野港に戻りました。そして真っ黒で潮まみれ軍団はなかなか立派な宿舎に入ったのでした。

泊まったのは国民宿舎なのですが思いのほか立派です。場違い度120%です。。なんとこの日はそこで「桑名正博」のショーがやっていました。見ることはできませんでしたが。


7月25日

霧島観光

朝はゆっくりパッキングしてサッパリした体で鹿児島は霧島高原方面への観光へ。

どんどん登って「えびの高原」のあたり?もう宮崎県に入りました。まずは地獄谷のような硫黄山へ。標高1200mくらいあって涼しいです。目前には韓国岳が見えています。

硫黄山です。ぷち地獄?

100℃以上の硫気だって!?

やっぱり温泉へ

登山のあとは温泉です。場所は「新湯温泉 霧島新燃荘」 です。ここがまた良かったです!お湯は白くて濁っていると言うよりミルキーなくらい。効能はいろいろありそうですがバリバリ効きそうです。

して空港へ(その前に今回もチェコ村で焼酎試飲やらお土産を買って)向かいました。いろいろあったツアーも無事終了です。

新湯の露天風呂はいちおう混浴ですが女性には大きなタオルを貸してくれます。


おわり

トカラの海にはまたも厳しさと素晴らしさの両方を強烈に教えられたような気がします。しかし、しつこいようですが本当に素晴らしい海と自然です。参加の皆さんも夢のようなひと時ではなかったでしょうか。

いつでも楽なコンディションで潜ったり遊んだりできるとは限りませんが必ず何かを感じさせてくれるような気がします。

夏のお祭りみたいなツアーですがきっと来年もトライしたいものです!

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