ツアーログ2001

[南伊豆町クリーン作戦 伊浜] 6月9日(土)、10日(日)

1.伊浜 波勝崎沖1 (ボート)

2.伊浜 波勝崎沖2 (ボート)


コンディション1 : 天候 晴れ(10日はうす曇)、 、波 ナシ、うねり 小、潮流レベル 1〜2.5(弱←1・・・10→強)

コンディション2 : 気温 27〜29℃、水温20℃〜21℃、 透明度 6〜8M

6月の恒例となった「南伊豆町水中クリーン作戦」。毎年南伊豆町の違う集落での開催になるので場所が決まるまで今年はどこかと楽しみである。今年の場所は「伊浜」という集落。ダイビングポイントになっているわけではないので正直なところ初めて聞く名前であった。伊豆半島の南の端にある南伊豆町はけっこう広い。伊浜は雲見から南へサルで有名な波勝崎をこえたところにある。伊豆半島を周回する国道からはかなり下ったところに港があるのだが集落はその斜面にへばりつくようにある。

集落の中の道のほとんどは左の写真のような道と階段と坂道。たまにある商店は懐かしいにおいがした。

その伊浜の集落には民宿がけっこうあるがまったくの穴場のような感じで釣り客が多いようだ。それにしても素朴?静か?うまい言葉が見つからないがつまり日本の田舎のイメージを色濃く残しているのである。伊豆にもこんな場所がまだあるのだなという印象だがダイビングで行く場所以外にも多くの集落があるのだから知らないところが多いのだろうな。夜などは(カエルの大合唱が始まるとスゴイが)港付近には明かりも少なく暗く静かだ。今回は雲があって見られなかったが星空の時にはさぞかしきれいそうだ。自然だけの中に入っての静かさや気持ちの良さも格別だが人の生活があったうえでのこういった静かさは実にイイモンだとつくづく思った。

ホントに買えるのかとおもうようなタバコ屋。よこにあるもうひとつの自販機はセブンスター¥200だった。 

撮影 寺尾かおり

さて、目的?の海中掃除。1日目うちらが向かったのは伊浜の港から数分の波勝崎の南側、このイベントは毎回ダイビングポイントではない場所で潜ってゴミを探す。もちろん今回もポイントではない。波勝崎の先を見られるのはラッキーだと思いながら向かう。岸からは近いが根があるという場所にエントリー。水はまだ濁りがあるが水温は20℃前後。大きな丸い根だが上は7〜8m、岸から近いのにそこからほとんど一気に20〜25mまで落ちている。根の壁や周りの岩には腔腸類がビッシリ、じつにきれいだ。岩の裂け目にはイセエビ、サザエなど食べられそうなものがたくさんだ。もうすっかりゴミのことは忘れるくらい楽しい水中である。透明度こそ良くないが手付かず(少なくともダイバーに)の水中はやっぱり美しい。小アジの群れ、タカベの群れ、マダイ、イシダイ、大きなアオブダイ、トビエイ、それからウメイロの数匹だが群れ。すっかりファンダイビングになってしまった。

初日の夜は集会所での交流会。地元の潜水漁(採るのは貝だそうだ)のおじさんの話など興味深いものがあった。抽選会もあったがどうも運が足りないようで我がチームはTシャツ少々と温泉券。メロンやサザエが欲しかったが..まあきっと運はもっとすごいもののためにとっておくということで無理やり納得。

日曜日は波勝崎のきのうより北へ行ったあたり。昨日はゴミをほとんど拾わなかったので多少気合を入れる。水面から顔を出している岩のそばでエントリー。ここもきれいな腔腸類がびっしり。でもここは釣り人が上がる岩なのだろう、釣りのオモリを中心にけっこうゴミがある。テグス、ロープ、バケツ。オモリなどは小さいがやっぱりオモリなので次第にゴミを入れるネットが重くなる。しかし張り切ってゴミを拾って根を離れて浮上を始めるがここは大きな根がいくつもあるようだ。20mを超える水底から数メートルまで立ちあがる根が突然あらわれる。キビナゴ、マアジなど魚も多いしファンダイビングでもかなり楽しそうだ。昨夜の交流会でこの海をダイバーに開放して欲しいとの意見も出ていたがなんだか悲しいがダイバーに開放したらこのきれいな海底がすぐにだめになりそうに思う。こんな場所があるんだなということを知っただけでいい。何年かに一度こんな機会にでも見ること出来ればいいよという感想を話し合ってしまったイワシのメンバーであった。

オカも海も想像以上に楽しい2日間になった締めくくりは海の幸いっぱいのバーベキューだ。イカだのエビだの貝だのみんなたらふく食べたようだった。あーホント楽しかった!


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