ツアーログ2001


なんてこったい!出発前に台風ができるなんて。遠い台風も確実にエネルギーを送ってくる。本当に巨大なエネルギーだ。

今回のこのツアーは残念ながら憧れの「岩」にはたどり着けなかったがめったに目にすることすら出来ない島や列岩を目前にしその野生のままの水中を味わうことが出来た。

須美寿島、ベヨネーズ列岩..

自然は甘くないなんてわかってはいるけど..祈ろうが縁起をかつごうが自然の変化にはなにも関係無いだろう。ただただじっと待つだけである。

でも、個性豊かで楽しくてたくましい仲間たちとの1週間は厳しい自然の中でもとても楽しいものとなった。

もちろんまた!


須美寿島

体ならしで潜ったスミス正面は黒い砂地と巨大なゴロタ。そんな場所でもイスズミの群れ、ナメモンガラ、イソマグロ、メジロザメなどなど。ゴロタかと思うと岩がまるで人工物の遺跡のような造形を見せてくれる場所もある。

今回は水はあまり良くはなかったもののあいかわらず見事なドロップオフの北側。エントリーしたとたんにツムブリの群れが通りすぎ大きなヒレナガカンパチが数匹現れついて来る。ユウゼンも玉になっている。3mを超えるハンマーヘッドも姿を見せてくれた。

白 根

スミス北のドロップではうねりの影響か温泉か崖崩れの影響か残念ながらこれまでの印象の抜群の透明度ではなかった。しかし、そこから数マイル離れた隠れ根「白根」にエントリーしたときには胸のすくような水であった。50m以上ある水底が見えるほどなのである。しかも陽が入ってるせいか明るく素晴らしいブルーである。船の上からも見えた温泉の噴出口はそれでも水深23mはある。湯の花が舞う中魚達が湯治?している姿がおもしろい。しかしなんといってもここは大海原の水底から立ちあがる隠れ根だ。たまらない魚影とダイナミックな地形が壮観な光景だ。カンパチ、ツムブリ、バラクーダなんかが根の周りを行き交う。ゴマテングハギモドキやキホシスズメダイが群れて根の潮上を覆いユウゼンの群れや裂け目にはキビレマツカサ、当たり前のナメモンガラ群れなど実にすばらしい海であった。ついでだが水面から見ていたメンバーによるとここにもハンマーヘッドがいたそうである。ここはサメが多い場所であるが水温が高すぎると思っていたが..

ベヨネーズ

これまでは梅雨前線の影響でここあたりはいつも天気が良くなかったのだが今回は天気はまずまず。ただ、遠い台風4号のうねりがヒットし遠くから見ると岩に当たってくだける波のほうが岩よりずっと高く見えるというオソロシイ光景だ。それでもうねりや潮流を受けにくい場所からエントリーしてみる。このようなコンディションなのではじのほうの潮の動いている場所には行かないようにする。水底はやはりゴロタの遠浅でかなり沖へ行っても15〜20mくらい。なのに..エントリーしたとたん小さいがかなりの数のメジロザメがこっちへ泳いでくる。(ダイビング中ずっとまわりを泳いでいたが。)潮が走る場所とか地形がそれなりのものでもないのに..しかも水温は28℃とかなり高い(高すぎる)水底では大きなメジロザメの死骸(頭の部分)が落ちていたしメンバーのなかには大きなイソマグロとランデブーしている大きなメジロザメを目撃している。サメがうようよしている海と聞くベヨネーズ、そんな状況も容易に想像がつく野生の海であった。


写真集

スミスにて K.Terao

スミス白根にて K.Terao

「ツムブリ」 DB Izumi

 DB Izumi

ベヨネーズにて DB Izumi

カッポレ K.Terao


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