7月19日〜23日

今年もやってきました、「野性の海へのトライ」の季節。

私たちにとっての夏祭りです!

ところが7月に入って大雨続きの九州地方。苦しむ九州にさらに台風4号が襲います。その先に青い空や静かな海があるなんて想像できないほどの状況だったようです。

そんな7月でしたがクルーズ出発の数日前に梅雨明け宣言。

ああ、天と参加の皆さんの運に感謝です。


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1日目 これでも足慣らし?  湯瀬

参加メンバーの皆さん朝一番の飛行機で到着しました。バスで串木野港に移動し出港です。

船は南下しますが今年は海がまずまず静かです。昨年の波を乗り越え出発した1日目を思うとありがたい限りです。

そんな海況に初日の足慣らしダイビングのポイントをつい(?)「湯瀬」にしてしまいました。湯瀬はトカラ海域ではありませんが言わずと知れた (ん?普通のダイバーにはあまり知らせていない?) 特A級ポイントです。

湯瀬で潜るのでは足慣らしとは言いがたいですよね。

皆さん、いきなり緊張の中でエントリーです。潜降し進んでゆくとムレハタタテダイの大群がやってきて私たちのすぐ足元を泳いでゆきます。見とれていると今度はギンガメアジの大群がつむじ風のようにやってきて回りを泳ぎ回ります。そのあとは次々に役者が現れ大忙しです。前方にはハンマーヘッドメジロザメ超特大イソマグロのトリオが間近を行ったり来たり。またもやハンマーヘッドも見えました。ツムブリの群れも当たり前のようにいます。ラストの安全停止中はツマグロ(メジロザメの仲間)がずっとまわりをぐるぐる。

いや〜困ります、最初からこれでは尻すぼみになってしまうのではないかと心配になってきました。

湯瀬

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さっそくギンガメアジ群れ登場
巨大イソマグロ、 ド迫力でした!

浮上の際にずっとメジロザメ
こいつです。

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島1泊目 口永良部島

今年も初日のお泊りは口永良部島の民宿です。質素ですが食事は美味しく開放感いっぱいで最高に快適な民宿です。初めての参加の方も大喜びでした。

もちろん温泉にも行ってきました。まずは西の湯。かなりワイルドです。雰囲気満点なのですが女子風呂は熱湯状態。。そんなわけで男性陣はここで入りましたが女性陣は湯向温泉に行ってきました。

どちらも素晴らしいお湯です。

湯向温泉の外観    M.I
湯の花が浮く湯船 M.I

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西の湯。かなり素朴系。
奥の女子用は熱くて断念

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くちえらぶ リピーターお気に入りのお宿

いつもながらおいしい食事です。
ウチでも大人気の宿です。

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ふ〜ちゃん、湯瀬で100本記念!

思い出に残る記念ダイブですね。

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2日目 トカラへ

2日目は予定通りトカラへ向け出港です。途中イルカの群れなんかにも出会って楽しい航海です。

そしてさっそくトカラでの1本目です。ポイントは「ニヨン」。ここもトカラを代表するポイントです。

真っ青な海にエントリーです。潜ってしばらくするとさっそく始まるニヨンショーです。メジロザメ、ムレハタタテダイ大群、ギンガメアジ大群、イソマグロ群れ、ウメイロモドキ群れ。

やっぱり素晴らしい海でした。

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名物ギンガメアジ
本当に多いです。

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ここでもメジロザメが

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ニヨンでのダイビングの後はニヨン灯台に行きました。

トコトコ歩いて急な階段、そしてハシゴを登って灯台に到着。灯台の島の下の海は今日も激流。でも吸い込まれそうなブルーです。

実に絶景でした!

また来た、ニヨン灯台

途中あまりにきれいなので集合写真!

グルッと歩いて
最後はけっこう急なハシゴです。

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灯台まで登ってやっぱり記念撮影

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2本目はまったりしようと「赤の立神」。イソバナやずっとくっついてくるカメなどを見ることができました。

赤の立神の水中
イソバナも多いです。

カメが仲間探しにやってきました。

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なぜかしばらく近くをウロウロ M.Shimada 

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モンガラカワハギ  T.Kato
マダラタルミの子   T.Kato


島2泊目 中之島

2泊目の島は中之島です。宿(海游倶楽部)のある場所はずいぶんと道を登ったところに開けるまさに高原といえる場所にあります。港のあたりと比べても涼しくて過ごしやすいこと。

ところで宿に向かう途中すっかり数の少なくなったトカラ馬が放牧されているのを車から降りて見てきました。ラッキーなことに生まれたばかりの仔馬も見ることができました。

トカラ馬 生まれたばかりの仔も
海游倶楽部の中心?


そして海游倶楽部の楽しみのひとつは食事です。イタリアンの料理なのですが工夫がこらしてあってとっても美味しい食事です。いつものことながらトカラに来てこんな食事を食べられるのにはビックリです。

下の写真は夕食の一部。

最初のパンとパスタから最後のデザートまですごく美味しくて素敵な料理が次々に出てきました。

ここはホントにトカラなの??

最後はデザートで。

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海游倶楽部のハナちゃん

M.Shimada

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3日目 トカラらしい海!

今日も海はOKです。ほぼ静かで期待の臥蛇島にも走れます。

臥蛇といえばやっぱり「木場の立神」。

潮流はそれほど速くないので余裕の潜降。水温が高い(29℃前後)ので名物のギンガメアジの群れは深場に行っているかな、と思いながら進むといました、しかも浅い方。なんと立神岩の壁に近い方で群れまくっています。もうみんなでギンガメアジおなか一杯って感じになるくらい目前や頭上の群れを楽しみまくりました。他にもカマスの群れやウメイロモドキ群れ、やたらと群れるオヤビッチャなど。ちなみに大きいイソマグロはもはやフツーの顔ぶれです。

それにしてもなんとまあ、いつもながらトカラはギンガメパラダイスです!

2ダイブ目は小臥蛇島の沖の瀬という場所に潜ろうと行ってみましたがあいにく釣り船がいたので遠慮することにしました。まぁ、潮流も速そうだったし。。そこで近くの雄神瀬」行ってみることに。(おいおい、雄神瀬はそう簡単に潜るような場所じゃないぞ)。

こことしてはそれほど速くなさそう(に見えた)ので潜ることに。海面上に何も出ていない沈み瀬(隠れ根)なので潮上とあたりをつけて飛び込みます。トップは浅いのですが飛び込んで姿が見えたと思ったらスーッと越えてゆきます。瀬(根)の裏にみんななんとかとりつきます。下を悠然とサメが通ります。

そしてそこから潮上に向けて進み始めます。潮はガンガン流れています。当然手を使わなければ進めません。手を使ってもかなりの手ごわさ、マスクもブルブルいっています。手ごろな岩や穴を探しながらつかみますがなかなか見つからない場所もあったり。なんだかロッククライミングをしているようでした。吐いたエアーはくるくる回るのを見て進みますが浮上の時間に。合図を出していっせいに手を離し浮上開始。この流れなので当然予想されるアップカレントとダウンカレントに注意しましょうとスレートに書いてみんなに準備してもらいます。

浮上途中には真っ青な海の中にクルクル舞うエアーはじつにきれいです。前夜みんなで話していたダウンカレントの際の「舞うエアー」にメンバーのみんなも見とれたようでした。

今回ここまで激流に当たらずある意味トカラの洗礼を受けずに楽しみましたがさすがスーパースポット雄神瀬しびれる黒潮パワーを堪能させていただきました。

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ギンガメパラダイス、トカラ!
カマスの群れ M.Shimada

臥蛇島 木場立神を拝む人々

ではなく撮影する人たち

小臥蛇島で休憩。

かなり火山っぽい島です。

海面近くから噴煙が。

小臥蛇島

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島3泊目 中之島

3泊目も中之島の海游倶楽部。ちなみにトカラツアーでは珍しく連泊です。中之島はトカラの中心だし、できることならこのお宿で連泊がよかったし。

期待の夕食はなんと中華でした。イタリアンと思い込んでいたので意表をつかれました。でもこれまた美味しかったです!飽きさせない(飽きないと思うけど)気遣いがうれしいですね。

中華夕食の始まりはこんな感じから。

標高979mの御岳(オタケ)
をバックに記念撮影

海游倶楽部のおふたり。めちゃ美味しい食事と楽しいお話をありがとうございました! M.I


4日目 ニヨン再び

4日目は事情によりすこしはやめに北上開始です。そしてポイントは2日目に潜った「ニヨン」です。けっこうな頻度で激流に当たってしまうこのポイントですが、2日目に続いておあつらえ向きの流れ具合です。

イチ、ニ、サンで飛び込むとやっぱりため息の水中です!

当たり前のようにギンガメアジがぐっちゃり群れ、ロウニンアジの群れまで混じっています。中層のウメイロモドキの群れの中を通って水底に到着すると大きなメジロザメやイソマグロの編隊があちこちにいて悠然と泳いでいます。中には2mクラスの特大イソマグロ数匹の編隊もいて迫力満点。

ニヨンの岩につかまりながらギンガメアジの大群をずっと見てから浮上開始。その途中はギンガメアジの大群の中に突入です。別に狙って突入したわけではなく潮流に乗った浮上ルートに大群がいただけって見え透いた言い訳を思いながら。

2本目は口永良部島の「城ヶ鼻」。ここは海が荒れてすぐにトカラに渡れなかった昨年に2回潜った場所です。高低差30m以上の見事な根があったりのダイナミックな地形が見ものです。トップのあたりではカスミチョウチョウウオが群れていてけっこうまったり気分も味わえました。

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ギンガメ天井!    M.Shimada

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島4泊目 薩摩硫黄島

諸所の事情により4泊目は薩摩硫黄島となりました。ここはトカラではないけどめったに行ける島ではありません。(と言ってもウチでは毎年2回は行っていますが。)

イワシおなじみの島とは言え泊まるのはずいぶんと久しぶりです。もちろん東温泉に行ったり展望台に行ったり。泊まったお宿もとっても食事の(工夫一杯だし)美味しいところでした。

硫黄島に来たからには!

港を望む
薩摩硫黄島の小路

昔々島流しされた俊寛の像    M.I
俊寛のワラジ? M.I

 
港と火山を望む恋人岬にて

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ラストダイブはまたもや湯瀬

薩摩硫黄島まで来てしまったので潜る場所の選択肢は「やっぱり湯瀬かね〜」。贅沢な話です。湯瀬しかない(必ずしもそうでもないのですが)、ってホント贅沢です!

いつも思うのですがこのポイントが他の地域にあったらかなりの有名ポイントになりますよ。。まぁ、有名になっていっぱいダイバーが潜るようになったらこうではなくなるのかもしれませんが。

さて、すっかり慣れたメンバーたちでも最後まで緊張感を漂わせながらのエントリーです。潮流はゆるく初日とは逆です。その為かいる魚たちの感じは違います。

でも脱兎のごとく泳ぎ去るギンガメアジ大群はあいかわらず。あっという間にどこかへすっ飛んでゆきました。そのかわりここでよく見るオキアジ玉がいました!しかも大ヒレナガカンパチが数匹混じっています。(おっ!カンパチはこのツアーで初めてだなぁ) まるで牧羊犬のようにオキアジの群れの中をクルクル泳いでいます。そこへダイバーの群れが現れどうしていいかわからなそうなオキアジたち。ゴメンネ、でもたっぷり楽しませてもらいました。

ラストダイブにふさわしい1本もあっという間に過ぎました。

(初日の湯瀬が良すぎて、このツアーが後半に向けて尻すぼみみたいになることをちょっぴり心配しましたが、終わってみればずっと飛ばしっぱなしの海でした!)

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オキアジの大群が登場 T.Kato

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オキアジの上にはツバメウオも M.I
オキアジを間近で激写 M.I

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潮流は弱め、それでもオキアジ三昧!

M.Shimada
M.Shimada

オキアジの群れと特大カンパチ  M.Shimada

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キリがないぞトカラ列島

今回のトカラツアーは天候、海況が5日間恵まれた安定感抜群のツアーでした。

水温が29℃前後(ヌルイ!)と水温が高いにもかかわらずギンガメアジ超大群、特大イソマグロ群れ、ロウニンアジ群れ、メジロザメ(湯瀬ではハンマーまで)などでっかい奴ら大盛りの海でした。

でも、今回ひそかに狙っていた諏訪瀬島やまた訪れメンバーの方たちに是非見てもらいたいトカラ列島南部(悪石島、小宝島、宝島、横当島など)が頭の中で広がります。

そうは言っても今回までのトカラ列島の北半分「口之島〜中之島〜臥蛇島〜小臥蛇島」もダイナミックでトカラらしい最高の海だしな〜

ホントきりがないくらい広くてスゴイ野生の海域です。

厳しい自然が立ちはだかっていつでも楽チンに行ける場所ではないかもしれません。

でもこの野性味たっぷりの海と観光とさえ無縁の島々を味わったらずっと心に残ってしまいます。

どうやらしばらくやめられませんね、皆さんまた行きましょう!

まだ未体験の方もぜひお試しください!

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トカラ最高!!

一緒の船でトカラを巡ったぷちアイランドさんのメンバー芝さんが写真を送ってくれました。

大きなカメラでトカラの海をがんばって潜り、撮った写真は素晴らしいです!

芝さんの写真はこちら

おわり

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