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なんて綺麗なんだろう。午後の太陽光線が水中を切裂くようにして射込んでいる。きらきらと輝き、まるで光が踊っているようだ。1月の西伊豆 土肥／通り崎湾内でのダイビング。水温は14℃。ウエットである。寒い。潜水時間は70分を超えている。寒くないわけがない。でもこの風景が目に入った瞬間、アドレナリンが一気に沸騰した。一瞬でイメージが決まりシャッターを押しまくる。夢中である。楽しくてしょうがない。寒さは完全にどこかに行ってしまった。時間があっという間にすぎていく。いいシャッターチャンスに出会うといつもこうである。至福の時間である。 ここ通り崎湾内はよく潜っているポイントであるが、これだけ南の海のように透明度が良く天気もいい日はそう多くはない。それでも今日のようなコンディションは何度かあったはずだ。なぜこの写真を撮る時までこの景色の良さに気がつかなかったのか。いくら美しい景色を見ても眺めているだけでは駄目なのだろう。美しいと心で感じることが必要だ。今まで感動できずにどれだけの美しいものを見逃していたのだろうか。そう考えると愕然とする。ハゼばかり追いかけてきた事も原因であるような気がするが・・・ 『写真は写す人のその時の心の状態が写し出される』という文章があった。それならばいつも感動できる心があればいい写真が撮れるはずである。僕はまだはっきり分からないが確かにそう感じる時もある。 いつも感動できる心を持っていたい。 |
iwashi-d@divers.ne.jp