メンバーのツアーログ2000

沖縄 渡嘉敷島 ツアーログ

2000年10月12日〜15日

デジ写真と文 : 寺尾 香さん


とにかく私と台風とは切っても切れない仲らしい。

それは雨女なんてかわいいものではなくて、私の過去のロングツアーはほとんどが台風、場合によっては局所的集中豪雨とどういうわけかぴったりと重なる。でも、そんな中でも潜れなかったことは一度もない。そして、飛行機が飛ばないので船で迎えにきてもらおうだとか(詳しくは与那国のツアーログをみてください。)、出港予定の港が台風のため出港できそうもなくて、車で移動してきた先で思いがけず高速の船に乗せてもらい目的地まで走れちゃったりだとか(詳しくは南九州のツアーログをみてください。)、毎回予定にないことが起きたりするのがまた楽しかったりする変わり者、じゃなくて脳天気?…プラス思考の私は懲りもせず、南九州を2回行った2週間後に今年4回目のロングツアー、渡嘉敷に行くことにした。
 当然突然どこからか現れる台風や最低でも少なくとも雨は降るだろうという予想の元、荷物に長袖、長ズボン、ボートコートをせっせと詰め込んだ。が、しか〜し予想は大きく外れた。というより今まではそんなことはあり得なかったので考えてもみなかった。連日の晴れに、嬉しいやら暑いやら…。必要のなかった荷物を見ながら必要だった短パンが急に恋しくなった。


10月13日(金)
 昨夜は那覇に前泊し、10時ごろ渡嘉敷島に着いた。ダイビングは1時からの予定なので、その前に昼食をと思ったらまだお店が開いていなかった。時間をつぶしながらビーチの周りを散策することにした。展望台に上ってケラマ諸島をぐるっと見渡してから山道を降りてくると、小さな食堂の前に出た。ゆし豆腐の文字に惹かれて入ってみると、どうやらこだわりの大豆から作ったこだわりの豆腐らしく、開口一番ゆし豆腐を勧められたのでゆし豆腐そばと、ジーマミ豆腐好きの栄さんと私はやっぱり沖縄にきたらこれをたべなきゃね、とこれまたおじさんおすすめのジーマミ豆腐を食べた。
 食事をしながら、ジーマミ豆腐は作った次の日がおいしいから今晩作っておくからといわれその気になって、また明日きます、とルンルン気分でお店をあとにしたが、みんな少々食べ過ぎのため気分に反して足取りは重かった。

ダイビング1:灯台下

 とにかく申し分なく晴れてはいるが、昨夜から強い北風が吹き始めたらしく(やっぱり…)外洋は白波が立っている。ひとまず風の影響のないポイントで潜る。水温は26℃、透明度はあまりよくなくて10m前後。1本目は岩の裂け目に入った。天気がいいので水面を見上げると、裂け目から入ってくる光がきれいだ。少し上まで上がり光の届くところまで行くとオウゴンニジギンポ、私の大好きなテングカワハギを見つけた。水底付近ではツマグロハタンポの群、ツバメタナバタウオ、クレナイニセスズメ、アオギハゼ、巨大なイセエビなど。出口は白い砂地が広がっていて、南の海らしいクロユリハゼ、オグロクロユリハゼが泳いでいた。

 

ダイビング2:ハナレビーチ前

 2本目は白い砂地に小さな珊瑚の根が点々とあり、そこにカラフルな小さな魚がびっしりついている。1つの根だけでも十分楽しめる。水深は最大でも5.7mと浅いので明るい。珊瑚の周りに大好きなテングカワハギを見つけ、これが見たかったのだよ〜とデジカメを向けるが、この魚変な泳ぎ方するし、すぐ珊瑚に隠れてしまうのでなかなかシャッターが押せない。しかも、いまだ〜とシャッターを押しても婚姻色の表れたミツボシクロスズメダイが横切っていたり、つついたりして邪魔をしにくる。右手でデジカメ押しながら左手で追い払う作戦に出た。隣の岩には、スカシテンジクがびっしりついていて、スカシテンジクと岩のくぼみの間にはキンメモドキがこれまたぎゅっと詰まっていて、みんな同じ方向を見ている。他には、クロハコフグ,クギベラ♀、きれいな色のハマクマノミ、3cm弱のイナセギンポ、すっとぼけた顔をしててかわいい。ここのところワイルドな海にばかり潜っていたので、久々にのんびり、じっくりマクロウオッチングができて楽しかった。

スカシテンジクとキンメモドキ


10月14日(土)

ダイビング1:奥武島(おうじま)No1

 昨日は北東の風が強く、外洋では白波が立っていてサンシンよりも津軽三味線が似合いそうな海だったけど、今日は昨日に比べ風も弱まり船で20分ほど走ったところまで来れた。海は凪、潮流あり。水温は27度、寒がりの私でもO.K、透明度も昨日より見えている。エントリーしてまずは打ち合わせ通りヤシャハゼを見に行く。残念ながらホタテツノハゼ波見つからなかったが、探している間ヤセアマダイがやたらと目に付いた。

ヤシャハゼ

ちょっと遠くにチンアナゴが見えるが1匹しかいない。やっぱりチンアナゴはヤマタノオロチみたいにいっぱい頭が見えていないとさみしい、と思っているとそのちょっと先にはいっぱい頭が出ているのが見えて、これでいいのだ〜と突然バカボンのパパになってしまう。と、脳天気なのはここまででここから根のあるほうに移動しながら、船まで一直線に引き返す。行きはよいよい帰りは〜、あれーこんなに遠かったっけ?途中で、ゴロタ石の間から顔を出したハナヒゲウツボや2pくらいのアケボノハゼ、ハナビラクマノミを見ながらアンカーロープまで泳いで帰った。

お昼ご飯

 約束通り楽しみにジーマミ豆腐を食べに行く。ほんとにプニュプニュでやわらかくて、今まで食べた中でも一番おいしかった。また満腹で帰ってきて,今日はナイトに備えてお昼寝。あ〜幸せ、このままトドになれそう。

ダイビング2:海人(うみんちゅ)

 透明度はバッチリ、船の上から根が見えている。エントリーして砂地をずっとまたもや潮に向かって泳いでいくと水面近くにキビナゴの群、その下にハマフエフキがセットになって泳いでいる。ハマフエフキってキビナゴ食べるのかな?でも、泳ぐの遅そうだし???とか考えていると、砂地にぽつんとトウアカクマノミの巣。イソギンチャクの下には卵もあり、ちびクマノミもいる。卵に砂がかかると口で砂を吹き飛ばす。と同時にマダラトビエイが2匹突然現われた。他のチームの泡をよけて近くまで寄ってきた。エイが泳ぎ去ったあと,アカウミガメがいると教えられたが、私の視点はミドリガメの大きさを探していた。あまりの忙しさに対応しきれていない。静かにもう少し近づいて、はじめて岩だと思っていたそれが亀だとわかった。亀も大きいが、それについている2匹のコバンザメもやたらとでかい。そこから珊瑚のあるほうまで移動し、カクレクマノミ、セジロクマノミを観察したり、沖縄らしいミスジリュウキュウスズメダイ,ヨスジフエダイの幼魚の群,メガメゴンベなど南の海らしい魚を見て回った。

カクレクマノミ

トウアカクマノミ

ハマクマノミ

スノーケリング

 このあとのナイトダイビングの下見をしながら、スノーケリング。さんご礁の海は、スキンダイビングでも十分楽しい。ハナビラクマノミやムラサメモンガラなど見ながらスキンダイビングもスキルアップ。ビーチのカクレクマノミは黒の縁取りがかわいい。今回のツアーで全員がクマノミ全種を見れた。

ナイトダイビング:阿波連ビーチ

 私の90本目は念願のナイトダイビングとなった。栄さんとお天気に感謝,感謝。
夜のビーチはにぎやかな昼の海と雰囲気ががらっと変わっていて、海の中の音も昼とは違っているように聞こえた。残念ながら睡眠中のブダイはいなかったけど、熟睡中のハマクマノミやハリセンボン,サザナミフグを見て,最後はウミホタル踊りをして、短いけどめーいっぱい遊んだ2日間が終わった。

おまけ

 渡嘉敷で2日間海を満喫して,最終日の4日目は那覇で沖縄料理を食べたり、山ほどお土産を買ったりして(ウクレレ買ってる人もいたっけ)、あっという間だったけど遊びまくった渡嘉敷ツアーだった。

マダラトビエイ

おわり


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