1999 イワシダイバーズツアー

「八丈の南、小笠原の北」 豆南諸島ダイブクルーズ旅行記

-ソーフ岩にて- 6月の航海より

今年も行ってしまった。「八丈の南 小笠原の北」 豆南諸島ダイブクルーズ。夢にまで見たこれらの島々に2年続けて行けるとは。しかも今年は2航海。はたして2航海分の日数 海が荒れずにいてくれるのだろうか。1年のうちで一番トライしやすいのはこの時期のはずなのだが ドキドキワクワク いや ドキドキドキドキばかり。なんたって豆南諸島なのだから・・・

-須美寿島- 7月の航海より

Cruise 1

6月22日〜27日

6月22日

6月23日

6月24日

6月25日

6月26日

6月27日

八丈島発

鳥島 

孀婦岩 

孀婦岩

鳥島 

八丈島着

Cruise 2

7月2日〜2日

7月2日

7月3日

7月4日

7月5日

7月6日

7月7日

八丈島発

鳥島 

鳥島 

須美寿島

八丈島 藍ヶ江 

八丈 Div.


  6月の航海

雲がかかる鳥島山頂

ソーフ岩での日没

1999年6月、1回目の航海の出だしは雨と南風による波で始まった。多くのメンバーは約15時間の間苦しんだ。しかし、鳥島に着くとそこは太平洋高気圧の中であった。そして、この航海最遠の孀婦岩までやってきた。そこで岩を見ながら一晩越し2日間を過す。帰りは鳥島でダイブ&スノーケリング。低気圧接近の報に一気に八丈まで走った。我々が南にいる間八丈島近海は大時化だったそうだ。(帰った数時間後も)まさに綱渡り、静かだった南がうそのよう。


パワーアップ 孀婦のサメ

去年もソーフ岩のメジロザメは生意気だと思ったが 今年はさらにパワーアップしていたような気がする。今回は大人数でいても平気でかすめていきやがる。浮上しようとしてサメに向かってこられて慌てて岩に戻る場面も。よせばいいのにサカエと2人で潜ったときなどは穴の両側を数十匹のサメにふさがれてちょっとだけオシッコをちびってしまった。


 ● 孀婦岩にて

 なんというかソーフは不思議なところだ。けっこう狭い範囲にさまざまな種類の魚達がひしめきあっているといった印象なのだ。そして、多くの魚達が私達ダイバーに寄ってくる。ツバメウオ、カッポレ、ヒレナガカンパチ、オニカマス、サワラ、そしてメジロザメ。こいつらが近寄ってくる主な連中だ。メジロザメに関しては近くでキハダマグロのはえ縄漁をしていたせいか多少ザワついていて怖いものがあった。それにしてもこの魚達は人間を知って来るのか知らずにくるのか。

楽しい詳しい 脇坂夫婦のツアーレポート

「豆南海域漂流記」 脇坂 裕 へ

まいろぐぶっく in ソーフツアー」 脇坂 奈津世 へ


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 7月の航海

鳥島の夕方

スミス島を北西より望む

7月の航海は天気に翻弄された。ソーフ岩へのトライの晩、あたり一面の稲光と南西の風。1時間走って引き返す。その後も梅雨前線は下がる気配。残念だが自然はおっかない。しかし、スミス島ではべた凪のグッドコンディション。念願の北口や白根にも潜れた。八丈島には早い帰着だったが藍ヶ江港でのキャンプと七夕はオマケにしては楽しかった。残念なこともあったが予想外の楽しかったことがいっぱいあった航海だった。


鳥島、須美寿島にて

鳥島でのスノーケリング。浅瀬にはギンユゴイの群れが。

鳥島はやはり火山の島だ。海底はあくまでも黒い。広々として気持ちイイ。

スミスには特大カンパチが多かった。こいつもメーターは超えていた。

スミス白根ではユウゼン、温泉、そしてハンマーの群れが。


ビックリしたなぁ もう

7月の航海の時のこと。2日目の朝、鳥島に到着しメンバーはのんびり準備をしていた。2日目と言っても今回の初ダイブはこれからである。八丈島から鳥島がいちばん遠い。揺れない島影にアンカーを打って体調を整えながら三々五々スーツを着たりしていた。その間 私はがっちりかかったアンカーを外しに一度水に入ることにした。重たいアンカーなのでタンクを背負った。潜降し なんとかアンカーを外し船に戻ろうと振り返ったその視界に大きな影が入った。ほとんど船の真下である。一瞬、「マズイ!ホホジロかイタチザメか」と思った。前回ソーフでサメにさんざん脅かされているからそんなふうに思ったのだろうか。しかし よく見ると白い点々が。「あっ、ジンベエだ」 あわてて船のみんなに知らせに戻る。(だいたい体長5メートルくらいだから子供なのだろうが でも大きい。) 船縁にとりつき大声で知らせる。初めはみんな何のことかわからないような顔をしていたが船上からもはっきり見えたようだ。次に私はカメラをとってくれるように頼む。しかし、手渡されたカメラにはまだフィルムが入っていない。「それじゃ ビデオだ!」ビデオを受け取りファインダーをのぞいてみると電源がはいっていない。その間にも 水中をうかがうとジンベエは近いどころか私の足の匂いをかいでいるではないか。(一瞬、そう感じたほどの場所にいる。)「待ってろ!今 遊んでやるから」 メンバーの何人かもマスクをひっつかんで飛び込んだ。やっとのことメンバーのビデオを受け取って振り返ると あれっ もうどこにもいない。ああああ、、、 そんなわけで証拠は残せなかった。別に私の足が臭くて行ってしまったのでもないだろうが・・・  それにしても うちのツアーでジンベエザメは3回目なのだがメンバーのM永ミポさんは3回とも居合わせている。ダイブ経験は150本ほどなのだがよほど縁があるのだろう。

もうひとつオマケだが八丈に戻ってナズマドに潜ったらでっかいハンマーヘッドがみんなの上をゆっくり通った。 これも大喜びであった。


また多くのメンバーが豆南クルーズに臨んだ。食、寝、などすべての生活を船上ですごさなければならないツアーである。多くの人は初日は船酔いに苦しむ。あるメンバーは計画通りと言った。ここは楽しみ方と安全を確保されたところではないのだ。本来の自然の海の姿を見たい気持ちが初期の苦しみを乗り越えさせるのだろうか。このような海へのアプローチの仕方もあってもいいような気がする。もちろん必ず成功するとは限らない。でもトライしなければ当然のごとく何も始まらない。終わってみれば 去年と同じでみんな満足そうであった。それだけ今回も豆南の海は素晴らしい思いをさせてくれた。  

メンバーのみなさん大変おつかれ様でした。そして、また野生の海にトライを  しよう!

おわり     


1998 豆南ツアーレポート

iwashi-d@divers.ne.jp