当然それらの場所で夏の週末でもほとんどダイバーに会いません。
そんな場所だから野生の状態が残されているのです。そんな海をのぞきに行けることは本当にワクワクします。
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2週間前には沖縄、九州地方に大きな被害をもたらした台風13号が通り、このツアー出発の時にも南の方には台風やら発達しそうな雲の塊やらがありました。
毎回のように幾多の?雲に脅されながらもさっぱり潜れないなんてことがなかったこのツアー、またも幸運ぶりを発揮してくれそうです。
1日目 湯瀬
2日目 宇治群島
3日目 千貫瀬
湯瀬から
前夜秋目に到着して9月29日は朝から行動開始です!
海は静か。航海中もみなさん余裕です。
目指すはスーパー「岩」の湯瀬です。このツアーで行く海域の中では一番南の海の割合が高い場所です。湯瀬は伊豆度2〜3割:沖縄度7〜8割。なんていい加減な説明をしてみたり。とにかく魚は大きく、数は多く、おまけに岩はカッコイイ。素晴らしい場所です!
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湯瀬と言えばやはり魚の多さ。サンノジ(ニザダイ)はいつもすごい数です。伊豆でも見られる地味とも思える魚ですが1匹ずつが大きいし圧倒的な数にはいつも驚かされます。
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今回の湯瀬は透明度はイマイチ(15〜20m)でした。そんな中大きなメジロザメの野郎がずっと我々の横を泳いでいました。はじめは2匹、次には3匹、実はもっとたくさんのサメがあきらかにこちらをうかがっていました。しかも大きいのです。パラオやモルディブで見るメジロザメよりずっと感じの悪い奴らです。
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湯瀬の名物(勝手に思っているけど)と言えばサンノジの大群、ムレハタタテダイの大群、オキアジの大群(今回はなぜか会えず)、そして脱兎のごとく走るギンガメアジの大群です。ああ、みんな大群ですね。
ところでギンガメアジがいつも大きな群れでいる海の北限ってどこなんでしょうね。ついでに湯瀬から近い硫黄島で見られる大きなナポレオンも(あの頭だでっぱっているくらいのサイズの)北限もどこでしょうね。
南の海では良く見られるギンガメアジの大群はトカラ列島あたりでは良く見かけます。しかし沖縄ではほんの数箇所だけのような。それともダイバーが潜れない場所にはいるのでしょうか?それともウミンチュウがみんな獲ってしまったのでしょうか?
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薩摩硫黄島
こっち方面の欠かせない楽しみは硫黄島上陸です。
真っ赤な港、草木のもない荒々しい火山、そしてワイルドそのものの東温泉。
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薩摩硫黄島の東温泉はかなり有名だと思うんです。いや実はかなりのマニアの間でしか知られていないのかも。自分たちが毎年訪れているのでポピュラーな温泉だと錯覚しているのかも。
でもホントにワイルドです。火山丸出しの後ろの景色と前はすぐ海です。お湯は緑がかっているけど透明できれいです。なめてみると酸っぱいというのか独特の味です。
3段ある浴槽(って言うのかな?)のうち1番上に入った人を見たことがないくらい熱いです。でも3段目は今回ずっと浸かっていられる最高の湯加減でした。
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すぐ横の海に温泉が流れ落ちる入り江は今回は深さ十分。ほとんど足が付きません。泳ぎながらお湯の方へ。でも流れ落ちるお湯は熱〜いです。うねりに運ばれてアチチッ!
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薩摩硫黄島、別名(鬼界ヶ島)は小笠原の南の火山列島の硫黄島と間違われたりします。こちらは歴史の中にも登場する島です。平家の時代に島流しにされたお坊さん?の像もあったりします。
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硫黄島の通りには下の写真のような説明石がありました。さすが歴史の島ですね。でもどんな人なのかわからない...
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ダイビング1日目終了
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宇治群島
2日目は秋目から西へまっすぐ宇治群島へ。
やっぱり海は穏やかです。快調に走って宇治群島に到着した時には天気も良くなってきました。
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今回の宇治群島はどうも潮流が速かったです。潜ろうと考えた場所へ行くと潮目が出ていて見るだけで速そうでした。
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別の場所に行ってみましたが...やっぱり速そう。でも水中は賑やかそうです。ためしにボクが飛び込んでみることにします。
海面から顔を出す岩に当たった潮流は水面近くは上へ上へと吹き上げます。そこを負けずに突破して岩にとり付けるかどうか。メンマーのみなの気持ちになりながら潜降してみます。
最初はたしかに潜りにくい。でもウリャウリャってすこし頑張ってもらえばなんとかなりそう。取り付いたあとの下向きの流れもたいしたことないし。なにより水面近くの潜りにくさの理由がわかればみんあも頑張りようがあるってものでしょう。
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イチニノサンで一気に飛び込み揃って潜降。みなさんバッチリです。結局2本目も潮流は大人しくならないので同じように飛び込みました。
1週間前に土肥のプールで練習してきてバッチリ成果を発揮できた方もいてなんだかうれしくなりました。
潜ってしまえばそこは魚天国です。タカサゴは流れるように群れ、メジナやニザダイもグッチャグチャです。ここでもムレハタタテダイは乱舞してみごとな光景を見せてくれました。
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そんなわけで静かな湾内で休憩です。でもきれいな浅い海でスノーケリングしたりなかには上陸したお姉さんもいました。登っていったら向こうにも海が見渡せてとてもきれいな景色だったとのことです。
番外?津倉瀬
宇治群島からの帰り道、津倉瀬に寄ってもらいました。岩の写真のストックでもなんて考えだったのですが船長の好意でちょいと視察に行ってきました。
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ところで津倉瀬は秋目から一番近い「岩」なのですがあまり潜る機会がありません(過去に1回しか潜っていません)。理由のひとつとして岩自体が大きくなく休憩に適した風の陰がないということがあります。そんなわけでイマイチよくわからなかった津倉の一部水中を見てくることができたのは良かったです。
あ、スノーケリングで泳いだメンバーもいましたが「青くてよくわからなかった」そうです。
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して、水中は透明度はいまひとつだったのですが魚影はさすがでした。メジナ、ニザダイなど地味な魚とは言え数は圧倒的でした。他にも短時間ながらサワラやタカベの群れなどを見ることができました。
ところで
いつもダイビングでお世話になっている川村さんの愛娘の七海(ななみ)ちゃん。1歳とすこし。8月に来た時にはつかまり立ちまでだったのが今回は歩いていました。来るたびに成長していることでしょう。楽しみです!
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千貫瀬
千貫瀬は秋目の沖にある沈み瀬(隠れ根)です。近いのでお手軽に考えたら大違いの楽しい場所です。コンディションもお手軽ではなく潮流が速すぎて潜れないことも多い場所なのです。
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千貫瀬は大瀬と小瀬があってだいたい潜るのは地形の入り組んだ小瀬です。潜ってからエッチラオッチラ潮の当たる辺りに行けば魚群ショーが始まります。タカサゴ、ニザダイ、そして名物イサキの壁。今にはイボヤギなど腔腸類がビッシリ。根頭の浅い場所にはキンギョハナダイがすごい密度で乱舞しています。
宇治群島や硫黄島あたりの水とはさすがに違うことが多いのですが賑やかさではひけをとらない素晴らしい海です。
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秋目
最終日はずっと天気予報では雨模様。ほとんど諦めていたけれど昼近くには気持ちの良い青空になってくれました。
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秋目って定期バスも来ない田舎(ゴメンナサイ)なんですが、実はあの有名な鑑真和上が幾度もの渡航失敗の末に上陸できた土地なんです。知ってました?
だから私たちのいつもお世話になる旅館も「がんじん荘」なわけですね。
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天気も良くダイビング器材を干している間にみんなで「鑑真記念館」に行ってきました。(個人的に行ったことが無かったのでみなさんを誘っちゃいました。)
ガイドはがんじん荘の若若旦那のゆうと君です。げんきいっぱいの説明でした!
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秋目ではもうひとつ全国区なものが。映画「007は二度死ぬ」の撮影地だったのです。1967年(古い!)の映画で最近残念ながら亡くなった丹波哲郎が出演していた映画とのことです。ジェームズボンドはショーンコネリーでした。ということは秋目にショーンコネリーが来たと言うことですね、おお!!
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雑誌にも載らず情報を得ることも難しいこのツアーも13回目となりました。参加していただいてきた多くのメンバーの皆様には本当に感謝です。
ところで、この海域に行ったことのない幾人ものダイバーに「なんで沖縄に行かないで九州に行くの?」と聞かれてきました。
雑誌やインターネットなどで取り上げられることもなく(多分)有名ポイントやカリスマガイドもいない海に対して持つイメージなんて(イメージを持つほど知られていない?)やはりそのくらいの認識なんでしょうね。
でもウチでこんなに永く続けていらられるということはなんと言っても自然のままの海の良さを存分に楽しむ感性豊かなメンバーの皆様のおかげだと思います。
毎回少しずつ表情を変えながらも素晴らしい野生を見せてくれた薩南海域。過去のログを見直してみても毎回それぞれにめいっぱい自然を味あわせてくれています。(ツアー中のダイビングで目で見たシーンを写真を撮るのはなかなか難しいものですが、それでも自然や魚いっぱいの写真が撮れているのはさすが野生の海ですね)
もちろんこれからもこの遠征を続けたいとつよ〜く思っております。
皆様またご一緒しましょう!